大きさの異なる2つの池
通り池は、大小2つの円形の池から構成されています。一の池は直径約75メートル、水深約45メートル、二の池は直径約55メートル、水深約25メートルあります。
2つの池は地下でつながっていることから「通り池」と呼ばれるようになりました。深い青色の水をたたえた池と、周囲の岩場がつくり出す景観は、下地島を代表する自然の造形美です。
潮の満ち引きで変化する池の水
海とつながっている通り池では、潮の満ち引きに合わせて水面が上下します。
また、池の深さによって塩分濃度や水温にも違いがあるため、さまざまな魚介類が生息しています。地上から眺めるだけでなく、海中にも独特の自然環境が広がっていることが、通り池の大きな特徴です。
人気のダイビングスポット
海とつながった特殊な地形と豊かな水中環境を持つ通り池は、ダイビングスポットとしても人気があります。
海から洞窟を通って池へとつながる独特の地形は、水中から見ることでさらに神秘的な表情を見せます。宮古島周辺の海でダイビングを楽しむ人にとっても、印象的なスポットの一つです。
鍾乳洞の侵食から生まれた自然の造形
通り池は、長い年月をかけて形成されたカルスト地形の一つです。
もともと海岸にあった鍾乳洞が波によって侵食され、次第に大きくなったことが形成の始まりとされています。その後、洞窟の天井が部分的に崩落して陥没ドリーネが生まれ、そこへ海水が入り込むことで現在の通り池が形成されました。
自然の浸食と崩落、海水の浸入によって生まれた独特の地形は、宮古島の大地が長い時間をかけてつくり上げた貴重な景観です。
カレンフェルトが広がる貴重な自然環境
通り池の周辺には、石灰岩が雨水などによって浸食されてできたカレンフェルトと呼ばれるカルスト地形が広がっています。
この地域には学術的にも貴重な植物が分布しており、独特の地形とあわせて重要な自然環境を形成しています。
こうした自然の価値が評価され、2006年に国の名勝および天然記念物に指定されました。
周辺に点在する陥没ドリーネ
通り池の先には、同じような陥没ドリーネがいくつも点在しています。その中の一つである鍋底池も、洞窟を通じて海とつながっているとされています。
周辺には独特のカルスト地形が広がっており、通り池だけでなく、下地島の大地そのものが長い年月をかけて形成されたことを感じられます。
自然を守りながら楽しみたい神秘の景勝地
通り池周辺にはかつて遊歩道が整備されていましたが、2016年の台風によって損壊し、現在は通行止めとなっています。訪れる際は、立ち入りが制限されている場所には入らず、安全に配慮して見学することが大切です。
宮古島の大地が生み出した神秘の景観
通り池は、大小2つの池が地下でつながり、さらに海とも通じているという、宮古島ならではの神秘的な自然景観です。
深い青色の水をたたえる池、海とつながる地下構造、周囲に広がるカルスト地形など、地上から眺めるだけでも自然の力を感じることができます。
長い年月をかけて形成された貴重な自然環境を大切にしながら、宮古島・下地島ならではの神秘的な地形と美しい景観を楽しんでみてはいかがでしょうか。