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タイモ

(田芋)

栄養タップリのスイーツにもなる沖縄特産の里いも

水田の中で次々と子いもを増やすことから、琉球王朝時代には子孫繁栄のお祝い料理としても使われていたといわれる沖縄特産の里いもの一種。浅い水を張った畑(水田)で栽培されるサトイモ。「ミズイモ(水芋)」とも呼ばれる。主に日本の南西諸島の各地で栽培されており、地域によって呼び名が異なる。沖縄島では「ターンム」(金武町では「ターム」または「ターマーム」)、与論島では「ターヌウン」、沖永良部島では「ターニウム」、奄美大島では「ターウム」、喜界島では「ウム」などと呼ばれている。水田で栽培されるためネズミ等の害獣に影響を受けにくいだけでなく、台風にも強いため、昔から非常食として重宝された。一般的な里いもよりも粘り気が強いことから、昔は餅状に加工して料理に用いられ、現在でもスイートポテトのように潰して甘く仕立てるなど、お菓子やケーキの材料として活躍している上に、カルシウムをはじめ、鉄分や食物繊維を多く含むことから女性に人気がある食材だ。

田芋は、沖縄の特産品で、水のきれいな水田で栽培される里芋の一種です。水芋とも呼ばれ、沖縄県では「ターンム」と親しまれています。親芋の周りに子芋や孫芋が育つことから、子孫繁栄の縁起の良い食材とされ、お祝いの料理には欠かせません。沖縄県産の田芋は独特の香りと粘りが特徴で、特にお正月やお盆などによく使われます。ただし、収穫までに一年近くかかるため、農家では計画的に植え付けられます。店頭では蒸した状態で販売されています。全国でも沖縄県が有数の産地であり、金武町や宜野湾市の大山が有名です。

田芋を使った料理には、田芋、ムジ(田芋の茎)、豚肉、椎茸、かまぼこをあらら切りにし、豚だしでじっくり煮込んで練り上げた「ドゥルワカシー」や、出産祝いに作られる「ムジの汁(ムジ、豚肉、豆腐のみそ汁)」などがあります。近年では、パイやスイーツ作りにも使われることが増えています。

18世紀初頭の首里王府では、正月元日に田芋を供え物として儀式に用いていました。また、本島北部地区でも「芋折り目」が盛んに行われており、芋が重要な儀礼食材であったことがわかります。

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名称
タイモ
(田芋)

恩納村・沖縄本島中部

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