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玉陵

(たまうどぅん)

琉球王国の国王の墓

玉陵は、琉球王国の歴代国王が葬られている陵墓です。もともとは1501年に第3代尚真王が父、尚円王を葬るため建造したものでした。

建築物は中室、東室、西室の3つに分かれており、中室は遺骸を洗骨するための場所でした。洗骨後には、王と王妃の遺骨は東室に、限られた王族の遺骨が西室に納められました。

墓室の外には外庭と中庭があり、中庭には珊瑚の破片が敷き詰められています。

第二次世界大戦にて首里城と共に砲撃の被害を受け、東室と西室が破壊されました。しかし修復工事により当時の姿を取り戻しました。

全体は国の史跡であり、墓室3棟と石牆2棟は国宝として指定されています。
「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産にも登録されています。

# 玉陵 - 琉球王国の国王の墓

## 玉陵の概要

玉陵(たまうどぅん、玉御殿または霊御殿とも)は、琉球王国の第二尚氏王統の歴代国王が葬られている陵墓です。所在地は沖縄県那覇市首里金城町です。もともとは第3代尚真王(在位1477年 - 1527年)が父、尚円王を葬るために1501年に建造したものです。

## 建築の構造

玉陵は、中室、東室、西室の3つの建築物に分かれています。中室は葬儀の後、遺骸が骨になるまで放置し、数年後に骨を取り出して洗骨する場所でした。洗骨後、王と王妃の遺骨は東室に、他の王族の遺骨は西室に納められました。建造物の外は外庭と中庭に石壁で仕切られ、中庭には珊瑚の破片が敷き詰められています。

## 戦争の被害と修復

第二次世界大戦末期には、玉陵は首里城と共に集中砲撃を受け、東室・西室が破壊されるなど大きな被害を受けました。現在見られる大部分は戦後に復元されたものです。玉陵の近くには、戦争で亡くなった旧制沖縄県立第一中学校(現・首里高等学校)の生徒を弔う「一中健児の塔」なども建立されています。

## 現在の状況と文化的価値

1992年に尚裕によって那覇市に寄贈され、2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されました。全体が国の史跡であり、「玉陵」の墓室3棟と石牆2棟は国宝(建造物)に、石彫獅子と玉陵碑は県の有形文化財(彫刻)に指定されています。

## その他の玉陵

他の「玉陵」としては、伊是名島の伊是名玉陵や、首里山川町の山川玉陵があります。伊是名玉陵は尚真王代に築造され、1688年に石造となったと伝わります。山川の玉陵は王家の脇墓で、夭逝して玉陵に葬られなかった者の墓所です。

## 玉陵の碑文

玉陵の碑文(たまうどぅんのひのもん)は、尚真王が創建した王家陵墓・玉陵の外庭にある石碑に刻まれた文です。碑文には、被葬者の資格が仮名書きで記されています。この碑文の本当の意図は、尚真王の長男・尚維衡、浦添王子朝満が葬られるのを排除することを目的にしているとされます。朝満は尚真王の長男で世子でしたが廃嫡され、王位に就くことができませんでした。碑文は、尚真王の母である世添御殿の意向を汲んで刻まれたとも言われ、王位継承を巡る一族内の争いを示唆しています。しかし、尚真王の後、尚清王が即位すると、朝満は玉陵に移葬されました。

Information

名称
玉陵
(たまうどぅん)
リンク
公式サイト
住所
沖縄県那覇市首里金城町
電話番号
098-885-2861
営業時間

9:00~18:00

定休日

年中無休

料金

大人 300円
小人 150円(中学生以下)

アクセス

那覇バスターミナルからバスで30分、首里城公園入口で下車 → 首里城公園入口バス停から徒歩で3分

那覇空港駅からゆいレール首里駅で27分 → 首里駅から徒歩で10分
首里駅からバスで5分

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