”テビチ”は、沖縄で「煮付け」を意味する方言だが、煮付け料理の多くに輪切りにした豚足が使われることから、豚足自体をテビチと呼ぶようになったといわれる。テビチは、伝統料理の煮付け、おでん、汁物などに用いられてきた昔ながらの食材だが、最近は、焼く、揚げるなど、新たなメニューも増えてきているという。テビチはゼラチン質が豊富で、まさに食べるコラーゲン。ビタミンB1も多く含まれているため、疲労回復や、動脈硬化予防などの効能があるといわれ、健康食品としても人気がある食材だ。
豚足は一般的な日本料理には使われませんが、沖縄では足てびち(単にてびち、てぃびちとも)と呼ばれ、煮付けやおでん、沖縄そばの具などとして普段から使われています。
「てびち」とは琉球方言で「手引き」を意味し、煮込み料理を指します。本来は豚足そのものを指す言葉ではありませんが、この料理に豚の足が多用されているため、現在では沖縄でも一般的に「てびち=豚足」として認識されています。ただし、伝統的なてびちでは足先ではなく、中足骨の部分が好んで使われます。そのため、他の地域で一般的に豚足と呼ばれている部位は、「ちまぐー(蹄を意味する琉球語)」として区別されることもあります。